四国一周サイクリング

リフレッシュ休暇を利用して『四国一周サイクリング』に挑戦!
50歳を過ぎた普通のサラリーマンでも「やれば出来る」を証明したよ!

 事前準備

『四国一周サイクリング CHALLENGE 1,000Kmプロジェクト』にエントリー。
オリジナルのサイクルジャージを ゲットしておいた。
完走すると 完走賞と記念品がもらえるらしい。

夏至ライドの時は カミさんの車 ジムニーで同行してもらうのだが、今回は 実家の車 N−BOXを借りることにした。
長距離ライドなので 自転車の積み下ろしを 少しでも楽にしようと思って。
N−BOXの後部座席を倒すと 自転車がそのまま積み込めるからね。

『四国一周サイクリング CHALLENGE 1,000Kmプロジェクト』における公式のモデルルートは
松山市をスタートして 11日間かけて走る設定になっている。
宿泊可能な市街地や 登坂コースを考慮して 11分割したイメージ。

スタート初日から「3年以内」に四国一周すれば 完走したことになる。
一般的なサラリーマンだと、夏休み×2〜3回(年)で達成可能かな。
11日分割モデルは 初心者でも頑張って走れる程度で、ちょうどいい区間とルール設定だと思う。

自分は 会社のリフレッシュ休暇を活用することにした。
全工程を6日に短縮してコースを区切り、前後泊で7泊8日での完走計画。

泊りでのツーリングは初めてだったので ルートや距離などを念入りに調べた。
スタートは 高松市で時計周りとし、観光地への寄り道は省いて 周回するルートを調査。
1日150km前後を目安にして宿泊地を設定。

長時間なので、スマホの地図はバッテリーがもたない。
ルートトレースは 古典的な紙ベースの自家製キューシートを利用した(下図)。
サイコンの走行距離表示と この紙があれば、四国一周できるよ!!

スマホは 緊急時の連絡と ルート調査用と割り切って ナビはアナログ戦法にした。
電源が無くなると 文鎮化してしまうスマホと 共倒れにならないための紙印刷。
スマホをジップロックに入れ、スマホの画面と反対側に このシートを折って入れる。
信号待ちで バックポケットからスマホを出すだけで ルート確認可能。

この作戦は ブルべの人のテクニックを使わせてもらった。
シンプルだけど 非常に便利で使える作戦だよ!

9/18 富士 → 高松

自転車の積み込みなど 昨日のうちに済ませておいたので のんびりと出発。
淡路島を経由して スタート地点の高松へ。
天気がよくて 幸先いいね。

軽自動車とは思えない収容力 大鳴門橋を気持ちよくドライブ

高松のホテルに到着したら、車内に積んでいただけの自転車の後輪がパンクしていた…
閉店間際の自転車ショップに持ち込んで修理を依頼。
パンク修理は自分でもできるが、走っていないタイミングでのパンクなので、念のため店に依頼した。
出発前に交換したリムテープが原因だった。 走る前に気付いて良かった(^^;

9/19 高松 → 宍喰(室戸へ変更)

しっかり朝食をとって出発。
前日までのドキドキが嘘のように ワクワクでいっぱいだ。

四国の道は、何度か車では走ったことがあるけど 自転車では初めて。
交通量、アップダウン、距離感、どれもが初体験。
ただ 時間に余裕を持たせたルート設定なので、不安とか心配は皆無。
テンション高く スイスイと距離を稼ぐ。
初日ということもあり、身体もフレッシュ。良い感じのペースで進む。

昼休憩時、出発前にパンクしたのと同じ理由で、前輪もパンクするトラブルにみまわれたが、
さっくり自分で修理して継続。トラブルも楽しむ余裕。
南阿波サンラインは なかなかの斜度だったけど、地元静岡の山に比べれば難易度は低く すんなりクリア。
辛いのは市街地の交通量くらいだね。

−−−−−
自転車の出発を見送った後で カミさんに ちょっとしたハプニング。

チェックアウトや 荷物の積込などを済ませて、車で出発しようとしたら エンジンがかからない。
バッテリーではなさそうだが うんともすんとも言わない。
誰もいない駐車場で プチパニック…

車のマニュアル本を探し出し「エンジンのかけ方」のページを見たら
「ブレーキを踏んだ状態で スタートボタンを押す」って書いてあった。
エンジンをかける時に ブレーキを踏むなんて 知らなかったよ…(ジムニーは 踏まなくてもかかる)

南阿波サンラインの景色
道は険しく斜度10%超を上ったり下ったり
室戸ジオパークに到着
ゴール延長しても 元気モリモリ
Stravaログ
200km超の割に平均時速が高め

この日のゴールは スタートから160km弱地点の 宍喰に設定していた。
宍喰にちょうどいい宿が見つからなかったので、40km以上先の室戸に 宿を予約していた。
宍喰から宿までは 自転車を車に積んで行き、翌朝 車で宍喰に戻って スタートする予定だった。

ところが 心身共に元気だったため、室戸の宿まで自転車で走ってしまった!
2日目の40kmを前食いして 2時間の貯金が出来た! 初日は ペース含めて絶好調でした。

9/20 宍喰(室戸へ変更) → 土佐久礼(四万十へ変更)

前日に 頑張って室戸の宿まで走ったので、この日は 室戸スタート。晴天。
200km超ライドの影響は少なくなくて、身体のあちこちが 痛くてカチコチ。
8時間をサドルの上で過ごした影響で、尻も なかなかの痛み…

行けるんか?と若干不安に思いながらスタートしたが、1時間も立たずに痛みは消えた。
筋肉痛は 動いて温まれば治る。中高の部活時代を思い出したね。 尻の痛みは継続したけど(^^;

今日は 高知の海岸線をひたすら走る平坦爆走コース。ただただ海岸線を走る。
これぞ夏の海 という景色を満喫しながら、ひたすらペダルを回す。
桂浜の陸橋の激坂は、道幅が狭くて 車多くて 難易度高し。走る人は要注意だね。

高知市を過ぎた西側は、内海の静かな平坦のクネクネ道。
車も少なく 気持ちよく走れる道。車が少ないのは本当に走りやすい。
一方で 須崎→土佐久礼間の山道は 激狭トンネルが多数。
トンネルは本当に怖い。そういった意味では かなりの難関だった。

七子峠の景色を 陸橋上で撮影
車が通ると橋が揺れて撮影は怖かった
靴下 脱いだ?
足も腕もこんな状態(日焼止め塗ってる)
Stravaログ
後半に峠があったし こんなもんかな

この日のゴールは 土佐久礼に設定していた。
土佐久礼にも ちょうどいい宿が見つからなかったので、20km以上先の四万十に 宿を予約していた。
スタートで40kmの貯金があったので、この日も 予定ゴールより20km先の宿まで自走した。

延長した20kmのうちの半分は 同じ斜度で上りっぱなしの山道。
120km過ぎてからの峠は効くね。
多分、この峠(七子峠)が 四国一周で最大の山岳ステージだと思う。
無事に上り切って 緩斜面を下りながら宿へ。

この坂道をクリアしてから 1日を終えられたのはデカい。
清々しい疲労感に包まれながら たらふく夕食を食べて就寝。

9/21 土佐久礼(四万十へ変更) → 足摺

この日は四国一周で 最高のボーナスステージ。
車が少なく 僅かに下り基調の四万十川沿いの道を 海に向けて走るコース。
風が強めで向かい風だったので、思ったほどペースは上がらなかったけど
ゆるいペダリングでも距離が伸びるのは ロングライドのボーナスですな。
車も少ないので 四万十川を脇見しながら走れて 快調快適な道。

道の駅 四万十とおわ
旅行で来た場所に 自転車で来るなんて…
足摺岬の海岸線
今の気持ちは やっと半分 もう半分
Stravaログ
200km超の割に平均時速が高め

この日のハプニング。
四万十川沿いを気持ちよく走り 細い山道を抜けた所で、工事規制で車も自転車も止められた。
なかなか進まないなあと思っていたら、なんと通行止め時間50分!
「50分通行止め 10分片側通行」というのを日中ずっと繰り返しているらしい。
そんなこと知らなかったよ…

同じように止められた車の人たちと 車の外に出て立ち話。
富士山ナンバーと 四国一周ジャージは 人気者だったよ。

この日も予定時間より早く到着。
昼過ぎに 少しだけ雨に降られたけど、何とか無事に完走。
身体は 痛いところが無いくらいに疲れてるんだけど、3日間はあっという間だった。
1日走り終えて 地図上でその日のGPSログを見ると、凄い達成感を得られる!

正直、ここまで楽しいとは想像してなかった。
この時点で 身体は そこかしこが痛い状態だったけど 全く辛くなかった。
自転車って不思議だ(^^;

9/22 足摺 → 宇和島

国道321号を使って宿毛を目指し、宿毛から宇和島までは国道56号を走る。
足摺岬から宇和島へ行くのに 321号線だと遠回りになるので 車の数が少ない。
自転車の音しか聞こえないような 静かな田舎道を心地よく進んだ。
標高差100mくらいの上り下りを繰り返すので 変化があって楽しかった。

車の少ないワインディングを進む
チャリの音しか聞こえない
この日のゴール「道の駅どんぶり館」
法華津峠は道狭くトンネル多くて辛かった
Stravaログ
距離に対し獲得標高が多いので 平均速度が低い

宿毛から宇和島へ向かう国道56号は 幹線道路で急に車が増える。
道幅狭い、トンネル多い、大型車多い、流れが早い、とかなり辛い道。
押して歩く道幅も無いので、自転車に慣れてない人には 超難関かも。
この日の宿は 宇和島市内だったけど、少し先の 法華津峠の道の駅まで足を延ばして 貯金を作った。

身体は 疲労と痛みでボロボロ…
4日連続で 6〜7時間サドルの上での生活だから 仕方ないね。
エネルギー補給だけは きっちり。ロングはこれが最重要だと思う。

9/23 宇和島 → しまなみ海道 → 今治

宇和島から松山を通過して今治へ。
できるだけ四国の外側をトレースするため 海岸線ルートを選択。
特に 伊予灘を眺めながらの海岸線ルートは、信号も 車も 上り下りも少なくて快適。
地元の人には ペダリングの練習に良さそうな道じゃないかな。

松山の観光地には どこにも寄らずにスルーして 今治を目指して北上(^^;

四国一周サイクリングのルートに しまなみ海道は含まれていない。
でも、ここまで来たら 少しでも走ってみたくなるよね!
体力も残っていたので 伯方島まで走ってみた。

ぐるぐるループの道を上ると橋の上に出る
車道とは距離があるから車の怖さは感じない
こういった休憩スペースが多く用意されてる
自転車に乗り慣れていない人も多く走ってた
「道の駅 伯方SCパーク」から瀬戸内海を望む
自転車で再訪する時が来るとはね〜
愛媛県のキャラ「みきゃん」
ヘルメットと自転車が似合う!
Stravaログ
海岸線のおかげで平均速度が良い感じ

海岸線ルートが快適だったので 時間に余裕ができて「しまなみ海道」に繋がった。
いつかチャリで走ってみたい道だったので、短区間だけど 走れて嬉しかった。

しまなみ海道について補足。
しまなみ海道の自転車道は、常に車と並走するルートじゃ無いんだよね。
島を繋ぐ「橋」は車と並走するが、各島内の区間は 一般道を走る。
その一般道が アップダウンが多い。10%超えの坂もあって 結構なパンチ力。
下を向いて押し歩きしてる人が たくさんいた。楽しめているのか 心配になったりして…
自転車に慣れてない人が 散歩感覚で行くなら「電動アシスト」推奨です。

9/24 今治 → 瀬戸大橋 → 高松

ついに最終日。高松まで平坦な道を 淡々と進めば終わりって思ってたんだけど、
振り返ってみると、この日のコースが 一番走りにくかった。
道狭い、路肩狭い、大型車多い、信号多い、市街地が多い、といった具合。
獲得標高が少ない割に 平均時速が出ていないのは「走りにくさ」と「向かい風」のせい。

国道沿いの人気店で 讃岐うどんを食べて 東へ進んだ。

四国一周サイクリングのルートに 瀬戸大橋は含まれていない。
市街地ばかりのルートで 見所もあまりなかったので 立ち寄ることに。
前日のしまなみ海道と同じく、チャリで来れたことに感動した。

でっかい橋と ちっぽけなオジサン
橋を眺めながら 悦に入ってる
ゴール! 予定通り! ケガも無し!
我慢してきたビールをゴクリ!最高!
Stravaログ
平均時速が「走りにくさ」を語ってるね

予定日数で 予定通り 走り切ったよ!
6日連続のロングライドは 半世紀の人生での初体験。
想像以上に痛くて疲れたけど、想像以上の達成感を得られたよ!

9/25 高松 → 富士

帰宅の移動日。
車で出発する時に、チャリに乗らないことを 少し寂しく感じた。不思議だ。
身体はボロボロだけど 車の運転は問題なし。休憩取りつつボチボチ帰った。

あわじ島バーガー 美味しかった
道の駅うずしおの人気店
道の駅から見た大鳴門橋
橋の下では うずしおがグルグル
四国一周に費やした実走行距離
寄り道を減らしたので1000kmには届かず
完走実績を登録すると 記念品を送ってくれる
GPSログを送ると 四国地図上に印刷してくれる
カミさんも 四国一周 

AT車でのロングドライブなので、運転を交代しながら帰った。
いつもの旅行では(MT車なので)自分一人で運転するので、交代運転も 新鮮で楽しかった。

同行したカミさんの感想は…
「知らない道を走るのは やっぱり楽しい〜
 天気のいい海岸沿いも くねくねした細い山道も ワクワクする。
 今度は 自分の車 ジムニーで行きたいな〜」

チャリ好きな人の中で「○○イチ」というロングツーリングが人気。
ビワイチ、アワイチ、フジイチ、カスイチ、ハマイチ、イズイチ など色々…
今回の「シコイチ」に続くのは どこになるのかな?
じーっくり考えてみるかね(^^)



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